この点でエージェントが銀行に勝つ理由
銀行の不正検知アルゴリズムが見ているのは、顧客集団の行動です。「他の顧客のパターンと比べて、この取引は異常か?」という問いです。エージェントが見るのは、あなた自身の行動です。「あなたの過去の取引と比べて、この取引は異常か?」という問いになります。
エージェントはスピードでは負けます(頼まれるまで動かないので)が、具体性では勝ちます。銀行は、コーヒーショップでの $30 の不正請求を見逃します。その金額はありふれているからです。エージェントは、あなたがその街でコーヒーを買わないことを知っています。
毎週のプロンプト
「直近7日間の取引をスキャンして、次のいずれかに当てはまるものにフラグを立ててください。(1) 使ったことのない加盟店からの請求、(2) いつも使う加盟店なのに金額がいつもと違うもの、(3) 同じ業者から1日以内に来た二重請求らしきもの、(4) 最近の他の行動と場所が合わないもの。判断はお任せします。」
エージェントは7日間の窓に対して list_transactions を呼び出し、セッション中の以前のツール呼び出しで積み上げた6か月分のコンテキストをもとに、あなたの支出のベースラインと照らし合わせます。怪しいものがなければ、そう伝えてくれます。あれば、なぜ怪しいのかという背景つきで、それぞれのフラグを提示します。
確実に見つけられるもの
- 同じ業者からの24時間以内の二重請求(よくある「カードを2回通してしまった」ミス)。
- これまで一度も取引したことのない、まったく新しい加盟店。
- いつも $30 しか使わない加盟店での $300 の請求(逆の場合も)。
- 不正の前兆になることがある少額の「テスト請求」(<$5)。盗んだカードが使えるか、誰かが試しているケースです。
- 短時間に集中して発生する新しい請求(カード情報の流出が進行中のサイン)。
見つけられないもの
- あなたのパターンを模倣するきわめて巧妙な不正(個人利用では稀ですが、法人カードでは比較的よくあります)。
- 接続していないカードでの不正。 当然ですね。ただ、カードを複数枚持っているなら、これを機にすべて接続しておくとよいです。
- 事後の取引承認。エージェントに見えるのは確定済みの取引だけです。保留中の取引は、アグリゲーターによっては反映が遅れることがあります。
- ACH の不正も見逃すことがあります。ACH の明細表記は、パターンの照合が特に難しいためです。
金曜日の習慣にする
日曜の夜でも金曜の午後でも、自分の生活リズムに合うタイミングで構いません。Claude Code ユーザーなら、このプロンプトを /fraud-detective として保存できます(公開スキルリポジトリにある6つのスキルのひとつです)。他のホストの場合は、エージェントのスニペット機能に保存して毎週実行してください。
エージェントが本物の不正を一度でも見つけてくれれば、銀行との1週間分のやり取りを省けます。何も見つからなくても、5分で安心が手に入ります。